レイアースの呪いとは、1990年代に人気を博した漫画・アニメ作品「魔法騎士レイアース」に関連する都市伝説のようなものです。作中に登場した実在の車種の名前が、その後現実世界で次々と生産中止になったことから、ファンの間で「レイアースの呪い」と呼ばれるようになりました。
レイアースに登場した車種
「魔法騎士レイアース」の作中では、異世界セフィーロの乗り物として、実在する自動車メーカーの車種名が使用されていました。例えば、主人公たちが乗る「NSX」や敵キャラクターが乗る「プレリュード」などです。
しかし皮肉なことに、作中で名前が出た車種の多くが、のちに現実世界で生産中止となってしまいました。「NSXが最後まで生き残った」とも言われていますが[3]、多くの車種が次々と姿を消していったのです。
呪いの正体は?
一部のファンからは「作品の影響力が大きすぎた」などと冗談交じりに言われることもありますが、実際には90年代後半から2000年代にかけての自動車業界の趨勢が関係していると考えられます。
バブル経済の崩壊により、各メーカーは不人気車種の整理を進めざるを得なくなりました。また、環境問題への意識の高まりから、スポーツカーなどは時代に合わなくなっていったのです。たまたま「レイアース」に登場した車種に、そのような車が多かったというだけなのかもしれません。
現在も生き残るレイアースの車種
とはいえ、「レイアースの呪い」を乗り越えた車種もあります。「NSX」は一時期生産終了となりましたが、のちに復活を遂げました。高性能スポーツカー「S2000」も、根強いファンに支えられ、比較的長く生産が続きました。
また、「レイアース」には車以外にも、バイクや航空機など、多くの乗り物が登場しています。そちらに関しては、「呪い」の影響はあまり指摘されていないようです。
まとめ
「レイアースの呪い」と呼ばれる現象は、90年代の人気アニメと、当時の自動車業界の変化が偶然重なった結果と言えるでしょう。作品の魅力が強烈だったからこそ、リアルな車種名が使われていたことが、かえって印象的だったのかもしれません。
現在でも、往年のファンの間では「呪い」は語り草となっています。もしかしたら、CLAMPが意図的に狙ったのでは?などと想像するのも、ファンにとっては楽しみの一つなのかもしれません。